人間·社会とデザイン

研究

2018年10月01日

記事を気に入ったらシェアしよう

  • line
  • twitter
  • b!
  • facebook

【研究室FILE】宮城教育大学の教員の独創的な研究をご紹介します。

美術教育講座 教授 桂 雅彦

 
 イタリアのミラノ工科大学の留学を終えて仙台でデザイン事務所を立ち上げ、縁あって、平成4年に宮城教育大学に赴任しました。26年も経ったのかと思うと感慨深いです。デザインと言っても領域が広いので、基本的にプロダクト、グラフィック、空間を対象にしたデザインということにしてあります。人間が生活する上での必然的に関わる生活空間、それを構成する製品、平面メディアを設計していることになります。あくまでも人間や社会がそれによってどのように変化するかが重要になります。ある前提条件があって、それに対して桂雅彦というツールを通してどのような解を導くことができるか。ある意味で、デザインとは、エンジニアリングであるとも言えます。もちろん、機能性だけでなく造形美も欠かせません。その美しさを人間がどう捉えるかも考えて表現しなければならないのです。様々な要因から実際にその人間の脳に発生するリアルな要素を紐解いていかないと自己満足の世界に陥ってしまいます。

桂 雅彦(かつら まさひこ)教授

 私は様々なデザイン活動を行ってきましたが、特に、地域や日本の伝統性と深く関係したプロジェクトが多かったです。日本各地にある伝統的地場産業は加速度的に衰退化しているのが現状です。身近な宮城県にも様々な伝統産業が存在していて、温泉地である鳴子のプロジェクトのリーダーとして、こけしの木地玩具と漆器を融合させた新しいブランドNARUKOを開発し、バリの国際見本市メゾン・エ・オブジェにて発表しました。多くのメディアで取り上げられ、デザイン的な評価は高かったものの、製品の販売や運営を担う体制に問題があり、産業的な側面からは決して成功とは言えなかったのも現実です。地域の抱える人材や資金不足がネックになっているのです。このようなデザインにおける現実的な効果や難しさも含めて学生に伝えればと思います。

桂研究室について 美術教育専攻4年 吉澤 和香奈

 私たちは、インテリアやキャラクターをデザインするにあたり、その一環として使用する素材の研究や地域の方々へのアンケート調査をはじめ、製品案の具体化、ブランド名やブランドロゴの制作を行っています。研究や調査を基に、製品の作成やアピールポスターを作成します。
 一週間に一度行われるミーティングで教授と学生同士で様々なアイディアを出し合い、制作につなげています。ときには、教授や学生の近況を話すなど、楽しみつつ、やることはきちんと行うメリハリのある雰囲気の中で活動を進めています。
 今年度は、宮城県庁からイベントの看板作成の依頼を受け、デザインをするという形で社会に貢献出来る貴重な機会をいただきました。このような経験を生かして将来、仕事をする上での原動力にしたいです。

研究

記事を気に入ったらシェアしよう

  • line
  • twitter
  • b!
  • facebook
  • オープンキャンパス
  • YouTube
TOP