自然災害と向き合い持続可能な防災都市のあり方を探求する

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2018年03月01日

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【研究室FILE】宮城教育大学の教員の独創的な研究をご紹介します。

教職大学院/防災教育未来づくり総合研究センター 准教授 小田 隆史おだ たかし

 当研究室では復興や防災・減災をテーマに、災害への備えや発生時の応急、復興のプロセスを切り口にして、災害とどう向き合えば被害を最小限に抑えられるのかについて継続的な教育・研究活動を進めています。最終的には、幅広い側面から防災・減災に貢献できる人材の育成を目指し、主に三つの課題に取り組んでいます。

               小田 隆史准教授

学校防災の可能性の模索

 東日本大震災では、学校施設が避難所として機能し、復旧にも貢献した一方、石巻市立大川小学校では多数の児童や教職員の命が失われました。同様
の被害を出さないためにも被災地では学校の安全管理体制や児童・生徒の安全に関する教育啓発が積極的に行われています。この現状を踏まえて、当研究室では学校現場で実際に行われている取組から、学校がどのように社会の防災文化の醸成と地域の安全に貢献できるのかについての研究と、災害に関する知識や経験を子どもたちに受け継いでいくための教育実践を行っています。

    夏季集中講義(防災人材育成事業)受講生らと(2016年)

災害記憶・教訓の伝承を通じた防災人材の育成とグローバル協力

 災害の記憶は、年を経るごとに次第に薄れていきます。同様の被害を防ぐためにも、〝震災遺構〞などの災害伝承施設や資料の活用、先人たちの知恵の再発掘、防災啓発をしている語り部さんや教員たちとも交流しながら児童・生徒や一般市民への防災啓発の手法と効果を究明しています。また、当研究室では災害に脆弱な発展途上国の防災に関わる人材の育成の一環として海外行政官研修などを受け入れ、東日本大震災から得られた教訓の伝承と防災啓発を通じた国際協力を実践しています。

         タイ教育省教員研修機関(本学協定先)
        学校管理職対象防災ワークショップ(2017年)

持続可能でインクルーシブな防災都市づくりの研究

 ミクロに都市空間を分析すると経済格差があり、自然災害はそうした社
会の問題を露わにします。しかし、ハード面での整備が不十分な発展途上国の大都市でも、教育や啓発のようなソフト面の対策を通じて災害リスクを軽減できます。
 そこで、都市社会の課題を明らかにし、多様な防災の担い手を災害予防の取組に包摂していくインクルーシブな防災都市づくりを実現するために海外の災害多発都市との比較研究を展開しています。


 学校防災は、教師が自らの知識・技能をどう活かせるかを検討しつつ、地
域や学校の実情に応じた組織活動を展開する必要があります。それは学校以外の現場でも同様で、社会の一人一人の心がけ、備え、取組の積み重ねによって達成されるものです。みなさんの訪問や参画を歓迎します。

          仙台市立荒浜小学校震災遺構(2017年)

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