今年も卒業の時期を迎えます。卒業を間近に控えた学生の多くは、既に教員採用試験に合格し、この春から教員の道を歩む予定です。彼ら、彼女らは宮城教育大学でどのような学生生活を送ってきたのでしょうか。また教育実習や教員採用試験をどのように乗り越えてきたのでしょうか。
本特集では、4月から教壇に立つ予定の4年生に、本学での4年間の取り組みと思い出を語ってもらいました。
-質問-
Q1.大学生活を振り返って今思うこと
Q2.教育実習や教員採用試験対策でのエピソードについて
Q3.宮教大をめざす高校生へメッセージ
自分の夢をがむしゃらに追い続けた4年間
初等教育教員養成課程 子ども文化コース 鈴木 美遥
〇日本大学東北高等学校 出身
〇福島県教員採用試験 小学校 合格
A1.仲間は私の財産
卒業が目前に迫った今、大学生活を振り返ると、多くの人と繋がり、自身の夢をがむしゃらに追い続けた4年間だったと思います。
1年生の頃から行っていた公立小学校での学習支援ボランティアや児童館でのボランティアでは、実際の現場で子どもと向き合い、子どもが持つ純粋さと教育者としてのやりがいを感じることができました。また、先生方や職員の方と話す中で、自身の目標とする教師像をより具体的にイメージでき、教師を目指すモチベーションになりました。
4年間所属したアカペラサークルでは、仲間と共にハーモニーを奏でる楽しさを味わいました。なによりこのサークルで最高の仲間と出会えたことが、私の人生での大きな財産となりましたし、大学生活での心の支えになりました。
大学生活では一人暮らしやアルバイトなど、人生で初めてとなる経験も多くしました。経験から学ぶことが多く、1日1日が濃密な時間でした。今は自分の夢を応援してくださった全ての方々に感謝の気持ちでいっぱいです。
A2.教師の魅力
3年次の基本実習では、初めての授業で緊張した自分と子どもたちのキラキラした表情が今でも印象に残っています。
4年次の応用実習では、実践する科目も増え、教科指導の面で多くの経験ができました。さらに、一単元まかせていただいた教科もあり、単元全体での子どもの成長を見取ることができました。自分のアイディアを盛り込んだ授業により子どもの学びの手助けができることは、やはり教師の魅力であると感じます。
教員採用試験に向けては、本学のキャリアサポートセンターにたくさんお世話になりました。筆記試験対策の講座や面接、集団討論、小論文、実技科目など、多岐に渡り指導していただきました。また、友人と共に勉強に励むことで、前向きに努力を重ねることができました。
A3.夢を大切に
宮教大は、学生同士や教授との繋がりが強く、自分の夢に近づくために手厚くサポートしてくれる大学です。キャンパスがある青葉山は自然豊かで、その自然を生かした学びができる点も魅力です。宮教大を目指す高校生の皆さん!ぜひ自分が思い描く夢を大切にして、日々の勉学に励んでほしいと思います。きっと素敵な大学生活があなたを待っています!
水泳に懸けた4年間
初等教育教員養成課程 理科コース 阿部 樹
〇仙台市立仙台青陵中等教育学校 出身
〇仙台市教員採用試験 小学校 合格
A1.ストイックに夢を追いかけて
振り返ると常に部活動が中心にある4年間でした。私は5歳から水泳を始め、高校3年までに東北大会出場を果たしました。大学ではもっと上を目指そうと1年生のときに、実力は遠く及ばないのは承知で、日本最古の水泳大会である日本学生選手権水泳大会(インカレ)出場を目標に掲げました。何よりも水泳を優先し、泳ぎの研究と練習に没頭する日々を過ごす中、3年生のときには2大会で大会新記録、東北大会2冠、全国国公立大学選手権7位入賞と努力が結果に現れるようになりました。インカレ出場の夢を追い求め気が付けば4年生の夏まで水泳を続けていましたが、なかなか結果が出ず、辞めようと思いかけた時もありましたが、周囲に励まされ自分を信じて気持ちを繋ぎ練習を続けました。最後の予選会では自己ベストは更新したものの、夢のインカレまではわずか0.96秒届かず、その瞬間は泣き崩れてしまいました。しかし、出来ることはすべてやりきったという思いから今では全く悔いはありません。水泳で身に付けたストイックさは私の一番の武器です。
A2.効率性を高めて
4年生の夏まで部活動を続けたため、教育実習や教員採用試験の対策はかなり大変でしたが、部活動との両立を図るために効率性を重視しました。実習の準備は、休日にまとめて教材研究を行い指導案の型を作っておくことで、部活動がある平日の作業をできるだけ減らすように努めました。教員採用試験では、覚えなければならないことを整理し的を絞って勉強しました。部活動の都合もあり、キャリアサポートセンターの勉強会などをあまり活用したことが無かったため、直前にかなり焦って勉強していたのを記憶しています(笑)。本来ならもっと余裕をもって勉強すべきでしたが、効率性を高めることで、水泳を続けながらも教員への道を開くことができたのだと改めて感じています。
A3.心強い仲間
教員を志す方にとって、この大学は夢に近づくことができる環境だと思います。身の周りに同じ夢を志す人がいるというのはとても心強いことですよ。思い返してみると、将来のことや教育のことについて気軽に話ができる人がいたというのはすごく幸せなことだったと感じています。夢を追いかけて頑張ってください。